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第7講「生アガリクスは安全だ」

ラットやマウスで安全確認

アガリクスの安全性がよく問題にされますが、薬としてではなく健康食品として毎日食べる生アガリクスに、健康を損ねる作用があるようでは問題ですね。そこで、生アガリクス抽出液について、動物に対する毒性を確認するため、以下の試験を行いました。(※「生アガリクス抽出液」とは、乾燥アガリクスではなく、「生鮮アガリクス」から抽出したエキスを指します。)


①単回経口投与試験、②28日間反復経口投与試験、③90日間反復経口投与試験、④小核試験
(経口:口から与えること。小核試験:染色体異常を調べる試験のこと。)


その結果、どの試験でもアガリクス投与による毒性は見られず、動物での安全性が確認できたのです(ホクト株式会社 稲冨ら、応用薬理 70, 93-95, 2006,ホクト株式会社 稲冨ら、応用薬理 71, 37-46, 2006,ホクト株式会社 稲冨ら、応用薬理 71, 51-59, 2006,ホクト株式会社 稲冨ら、応用薬理 71, 47-50, 2006)。



ヒトで安全性確認

動物実験で安全性が確認できたので、今度は人で次の3つの安全性試験を行いました。


①正常高値血圧者および軽症高血圧者に対する生アガリクス抽出液の長期摂取の安全性試験、
②健常者に対する生アガリクス抽出液の過剰量摂取の安全性試験、
③正常高血圧者に対する生アガリクス抽出液の過剰摂取の安全性試験


結果、全ての試験でアガリクス摂取による有害事象は見られず、十分な安全性が確認されています(ホクト株式会社 小林ら、薬理と治療 34, 1323-1341, 2006,ホクト株式会社 榎ら、薬理と治療 34, 1247-1257, 2006,ホクト株式会社 稲冨ら、薬理と治療 34, 1311-1321, 2006)。私も大いに安心していますよ。

ラットにおける中期多臓器発がん試験も

最近、国の研究機関において、アガリクスを原料とする加工食品を用いたラットの中期多臓器発がん性試験が行われ、発がんプロモーション作用(それ自身ががんを引き起こすのではなく、他の発がん物質による発がん作用を促進する作用)が認められたという発表がありました。これを受けて、生アガリクス抽出液についても同様の実験が行われましたが、生アガリクス抽出液に起因する発がんプロモーション作用は認められませんでした(Y. Doi et al, Food and chemical toxicology 48, 402-408, 2010)。

生アガリクス抽出液を用いた実験の詳細


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